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人事評価や賃金制度、企業型DC(確定拠出年金)導入のポイントなど、経営者や人事担当者に役立つ情報を発信しています。
人事制度構築

AIを使うとパフォーマンスは上がるが、逆にやる気を下げてしまう?!

最近では、生成AIを日常業務におけるアシスタントとして、常に活用している人も増えてきています。AIは、私たちの仕事をより生産的で創造的にする手助けをしてくれます。
そんな便利なAIですが、使い方によっては、社員のモチベーション低下させてしまうことがあるのです。

AIは仕事を退屈にしてしまう

浙江大学 スクール・オブ・マネジメントのリウ・ユクンらは、人間と生成AIが業務タスクを協働した場合に何が起こるか調査しました。
メールの作成、ブレインストーミング、人事評価シートの作成など、AIと協力してタスクをこなした場合と、AIなしの場合で、どのような違いがあるのかを調べたのです。

するとAIと協働した作業者は、単独で作業を行った場合に比べ、より精度の高いアウトプットが提供されました。ところが、その後にAIを使わない作業に戻ると、突然やる気が低下し、退屈だと言い出したのです。AIなしの場合は、とくにやる気の変化はありませんでした。
生成AIツールを使うこと、最初のうちは生産的でやる気も感じているが、AIのサポートがないタスクに移行したとたんに、意欲が低下してしまったのです。これはいったいどういうことなのでしょうか。

AIによって人の主体性が奪われる

最近のAIはかなり優秀です。本来人間が得意とするクリエイティブな発想やゼロから新たな可能性を引き出すような業務ですら、その代替をしてくれることがあります。
そのため、より思考力を必要とする難しい業務もAIに頼るようになってきます。すると、人間の主体性が奪われ、仕事から得られる達成感や満足感といったものも低下してしまうのです。そこで、AIのサポートのない作業に移行すると、その反動からとたんに意欲が低下してしまうようなのです。

AIに頼ると、最初はパフォーマンスも向上し楽しさを感じますが、徐々に主体性が奪われ、やがてやる気も低下してしまうということです。

AIに頼っても主体性は奪われない

たしかにAIに頼りすぎると、自分で考えることはなくなり、仕事はかえってつまらない退屈なものになってしまいます。
しかし、インターネットが初めて普及したときも、同じような現象が起きていたのではないでしょうか。つまり、検索エンジンに頼って自分で調べたり、考えたりしなくなるという問題です。

けれど、実際にはそんな問題は起きませんでした。なぜなら、インターネットが普及したことでより精度の高いサービスやソリューションを求められるようになったからです。逆にインターネットを活用していなければ、品質面で後れをとってしまいます。

AIも同じです。一時的にはAIに主体性を奪われてしまうかもしれませんが、いずれ人がAIを従え、さらにその先のレベルまでクオリティを引き上げていくこと求められるようになるでしょう。私たちが常に価値の向上を追求している以上、AIだけに頼り主体性を奪われることにはならないのです。