なぜ無料でも儲かるのか?「たまごモデル」とは!

先日、テレビ朝日の「ウラ撮れちゃいました」という番組で、駅から遠く離れた山のなかにある「弁天の里」という卵かけご飯の食堂が紹介されていました。
そのお店は交通の便が決して良くないにもかかわらず、連日多くのお客さんでにぎわっていました。
お目当ては生たまごかけ放題の「たまごかけ定食」500円です。
多くのお客さんがたまごを3つ4つ、いやなかには5コ以上注文する人も…ふと疑問が沸きます、、
それでは商売上がったりでは?
しかしそこには、たまごをタダで注文すればするほど儲かるある優れたビジネスモデルがあったのです。
たまごで損してごはんで得する
よく観察してみるとあることに気づきます。
お客さんはたまごを次々と割ってご飯にかけますが、1杯のご飯ではせいぜい2~3個ぐらいのたまごでどんぶりなかは一杯になってしまします。それ以上たまごを食べたければご飯をおかわりするしかありません。ところがご飯はもちろん有料(200円)です。
つまり卵を無料にして、ご飯のおかわりで儲けるというビジネスモデルだったなのです!
「替え刃モデル」
このように主たるサービスを無料あるいは低額にして、補完サービスで収益をあげるビジネスモデルのことを「キャプティブプライシング」あるいは「替え刃モデル」といいます。
カミソリメーカーのジレットが、カミソリ本体を無料で配り、その後替え刃で収益をあげるモデルを築いたことからこの名がつけられました。そのほかにも、プリンターを低額にしてインクで儲けるなど様々なモデルがあります。
しかし、これらのモデルが「替え刃」や「インク」を買わなくてはいけないことを暗に強制するのに対し、「たまごモデル」は無料のたまごサービスを受けるために”ご飯をおかわりしたくなる”という応用モデルでまさに秀逸です。
顧客を集め、そして売る
この手法は様々なビジネスで活用できます。例えば社労士や税理士のような専門業であれば通常の相談を低額にし、その他のスポットを従量課金で売り上げる方法や、飲食店であればメイン料理を安くして、トッピングで利益を上げるような方法はよく目にすることでしょう。
なにを無料にして顧客を集め、どこで元を取るか
いずれにせよ、損する商品と得する商品を上手に組み合わせ、とにかく顧客を集め囲い込むことがポイントといえます。みなさんのビジネスでも応用できるのでは?