お役立ちブログ
人事評価や賃金制度、企業型DC(確定拠出年金)導入のポイントなど、経営者や人事担当者に役立つ情報を発信しています。
人事制度構築

仕事の生産性を高めたいなら、〇〇をあげなさい

みなさん質問です。
社員や部下のモチベーションをアップさせて仕事の生産性を高めようと思ったら、次のどれがもっとも効果的でしょうか?

  1. 給料アップ

  2. 有給休暇の付与

  3. 親睦会の開催

  4. 社長の説教

正解は2の「有給休暇の付与」が、もっとも生産性向上に効果的なことが研究からわかっています。

「そんな休暇を与えたら、むしろパフォーマンスが下がるのでは?」そう思われたかもしれません。しかし実際は違うのです。

計画有給を導入したら、むしろ業績があがった

ハーバード大学ビジネススクールのレスリー・パーロウ教授は、休暇とは最も無縁と考えられている業界のひとつ、コンサルティング会社を対象に「計画休暇」を導入させる試みを行いました。

そもそもコンサルティング会社に勤務する社員に、休みという概念はありません。休日でもメールのチェックから電話対応など、完全に休めることなど滅多にないのです。
しかし「計画休暇」は、一切の仕事をやらない日を定期的に設けるという取り組みです。

もちろん社員は猛反対しました。ところがいざ実施してみると、社員の満足度に対するあらゆる指標が20%近くも向上し、それだけでなく、顧客からの評価も上がったのです。
その結果を受けて、同社が全世界的に「計画休暇」を導入すると、勤務時間は減ったにもかかわらず、なんと会社業績は向上したのです!

休暇を付与することで効率化がアップ

その理由として考えられたのは、業務効率が非常に高まったということです。休日を取得するために無駄な仕事を廃止したり、そもそも仕事のやり方を一から見直したりしたのです。
それだけでなく、どちらかというと一匹オオカミ的であるコンサルタントが、業務効率化のためチームとより協力するようになったというのです。もちろんリフレッシュしたことで、仕事に対するパフォーマンスが高まったこともわかりました。

有給を与えないと33兆円も損をする

別の先行研究では、有給休暇を10日間追加で付与しただけで、うつ病が平均29%減少したという報告があります。アメリカの経済学者が行った試算では、未使用の有給が残ったことで社員のモチベーションやパフォーマンスが下がり、毎年2550憶ドル(日本円で約33兆円)の損失が生じているという試算もあるくらいです!

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〈結 論〉
十分に働いたらいたあとに有給を取らせれば、仕事に対する満足度は向上し、病気休暇も減り、身体ともリフレッシュし、生産性は爆上がりする。
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筋トレと同じで激しくトレーニングしたあとは、栄養を取ったり、十分な休養をとることが大事なのです。