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人事評価や賃金制度、企業型DC(確定拠出年金)導入のポイントなど、経営者や人事担当者に役立つ情報を発信しています。
人事制度構築

やる気が出ないときは、やる気が出ているフリをする。

“やる気が出ない”という人に、あなたはどんなアドバイスをしますか。多くの方は「目的を明確に持つことだ」とか「やったことで得られる成果を考えることだ」といった気持ちを変えるよう助言をします。
しかしこれらのアプローチは、あまり効果がないことがわかっています。そういった自分自身の内面を変えようとするより、行動そのものを変えてしまった方がずっと有効的なのです。

吊り橋を渡ると恋に落ちる?

吊り橋を男女で渡ろうとすると、その恐怖から心臓がドキドキしただけなのに、恋愛から胸の高まりを感じているのだと脳が錯覚してしまい、男女に恋が芽生えてしまう「吊り橋効果」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これは実際に1974年に行われた実験で、危険な吊り橋を渡ったことで、相手の異性に対して強い魅力を感じるようになったのです。つまり心臓がドキドキしたのは、恋心のせいだと勘違いしてしまったのです。

似たような実験で鉛筆を使った研究があります。被験者のうち半数には鉛筆を歯の間でくわえてもらう(笑った表情になる)、残りの半数には唇に挟んでもらう(しかめっ面になる)、すると鉛筆を歯でくわえた(笑った表情)被験者は、それまでより実際に気分が明るくなったと回答したのです。つまりまとめるとこうなります。

✖恋に落ちる⇒ドキドキ  ◎ドキドキ⇒恋に落ちる
✖気分がいい⇒笑う    ◎笑う⇒気分がいい

やる気があるかのように振る舞う

人の感情は、行動とそこから生じる身体反応に影響を受けることが様々な研究から明らかになっています。それは言い換えれば、やる気があるかのように振舞うと本当にやる気が出るということです。
たとえば仕事や勉強に気分が乗らないとき「背筋を伸ばして椅子に座る」「ペンを強く握る」などの簡単な動作を行うだけでも効果が得られます。

初めはやる気がなかったけれど、5分だけ机に向かってみようと始めたところ、気づくと1時間以上経っていたという経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。筋トレに1回だけ腕立て伏せをしようと始めれば、10回くらいできてしまうのです。
やる気のないときは、少しでいいのでやる気があるかのように振舞ってみてください。すると本当にやる気が出てくるのです!