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人事制度構築

詳細な計画はいらない。計画は大まかでいい!

勉強にしろ、仕事にしろ、細かく計画を立てた方が目標は達成しやすいと考えられています。

しかし、本当にそうでしょうか。

細かすぎる計画はかえって悪い結果を招くことがあります。
心理学者のダニエル・カーシェンバウムは、計画について大変興味深い研究をしています。

大まかな計画を立てたグループの方が成績が向上した!?

彼は大学生を集め、学習改善プログラムに参加してもらいました。
グループを二つ分け、

グループA:毎日、何を、どこで、いつ勉強するか細かく計画を立てる
グループB:月ごとに大まかな計画を立てる

さて、どちらのグループの方が学習が進み成績が良くなったでしょう。

プログラム終了後、それぞれの成績を比べてみると、なんと月ごと計画を立てたグループの方が、事前に毎日の計画を細かく立てたグループより勉強をする習慣や勉強に向かう姿勢が身に付いていました。
当然、成績も大幅に向上していました。それだけでなく、実験が終わった後も、勉強をする習慣が続く確率が高かったのです。

いったいなぜなのでしょう?

計画どおり進めることが目的になってしまった

毎日の計画を細かく立てたグループは、融通が利かなかったのです。
途中で計画を変更することができないため、ぎっしり詰まったスケジュールに押しつぶされていました。
毎日の計画のなかで予定どおり進まない日があると、一気にやる気が失せてしまいます。
とにかく計画どおり進めることが目的となってしまい、本来の成績を上げるという目的はどこかにいってしまっているようでした。

計画に縛られず、目標に向かって柔軟に進めることが大切

一方、月ごとの計画を立てたグループは、途中で柔軟に調整ができます。
スケジュールに押しつぶされることもなく、成績向上に向けて自主的に学習を進めていました。

成績を上げるという目標に向かい自分で考え、柔軟にスケジューリングしていました。そのことが実験終了後の学習習慣を身に付けることにも一役買っていたのです。

ガチガチのスケジュールは、自らを拘束し、自主性も奪ってしまうのです。

計画は大切です。

しかし本来の目的を忘れて、計画そのものに縛られてしまっては本末転倒です。
常に目標を念頭に置きながら、目標に向かって計画を柔軟に見直しながら進めた方がいい場合もあるのです。